カフェの席に置いたままのiPad、ジムのロッカーから消えたApple Watch。想像しただけで血の気が引きますよね。
これまで盗難・紛失の交換品を用意してくれるのはiPhoneだけでした。それが7月22日、日本でもiPadとApple Watchに広がりました。しかも支払い方法まで丸ごと作り替えられています。
iPadとApple Watchも、なくしたら交換品が届く
Appleが日本で発表した内容はシンプルです。AppleCare+の盗難・紛失に対する保証が、iPhoneに加えてiPadとApple Watchでも選べるようになりました。1回加入すれば、盗難・紛失の保証を1年間に2回まで受けられます。
もちろん従来のAppleCare+の中身もそのまま入っています。落下や水濡れなど過失・事故による損傷の修理は回数無制限、バッテリーの交換、Appleの専任スペシャリストによる優先サポート。そこに交換品の提供が乗る形です。
条件としてはっきりしているのが「探す」をオンにしておくこと。盗難や紛失が起きた時点はもちろん、請求手続きのあいだもオンのままである必要があります。うっかり切っていた、では保証が使えません。
請求はmysupport.apple.com/theftandlossから。交換品は自宅などへの配送のみで、Apple Storeでの店頭受け取りはできない点も覚えておきたいところです。
2年一括は消えて、月払いと1年プランの2択に
もうひとつの大きな変更が支払い方法です。AppleCare+は全製品で月払いと1年プランの2種類になり、これまでの2年一括払いは選べなくなりました。解約しない限り自動更新されるサブスク型ですね。
加入したその瞬間から保証は始まります。iPhone、iPad、Macの設定アプリから対象デバイスのプランを表示して、その場で加入する流れ。Apple Store直営店やapple.com/jp、Apple製品取扱店でも購入できます。
2年ぶんまとめて払うのが嫌で見送っていた人には、かなり入りやすくなったはず。逆に、長く持つつもりの端末なら払い続ける総額は膨らみます。このあたりは持ち方次第です。
いくらかかるのか。iPadは月780円から、Apple Watchは月480円から
盗難・紛失プランの料金はモデルごとに決まっています。通常のAppleCare+と比べると、iPadで月140円ほど、Apple Watchで月100円ほど上乗せされる計算です。
AppleCare+ 盗難・紛失プラン(iPad)|月780円から選べる交換保証
| 提供元 | Apple |
|---|---|
| 料金(日本・税込) | 月780円/年7,800円(iPad・iPad mini)から |
| 対応端末 / 必要環境 | iPad、iPad mini、iPad Air(M4)、iPad Pro(M5)。「探す」をオンにしておくことが必須 |
| 主な特徴 | 盗難・紛失の交換は1年間に2回まで。過失・事故による損傷の修理は回数無制限、バッテリー交換と優先サポートも込み |
| 向き・不向き | 外に持ち出す11インチ以下のモデルほど効く。自宅据え置きで使うなら通常のAppleCare+で十分 |
| モデル | 月払い | 1年プラン |
|---|---|---|
| iPad、iPad mini | 780円 | 7,800円 |
| 11インチiPad Air(M4) | 880円 | 8,800円 |
| 13インチiPad Air(M4) | 1,080円 | 10,800円 |
| 11インチiPad Pro(M5) | 1,380円 | 13,800円 |
| 13インチiPad Pro(M5) | 1,580円 | 15,800円 |

AppleCare+ 盗難・紛失プラン(Apple Watch)|月480円から始まる腕元の保険
| 提供元 | Apple |
|---|---|
| 料金(日本・税込) | 月480円/年4,800円(Apple Watch SE)から |
| 対応端末 / 必要環境 | Apple Watch SE、Series 11、Ultra 3、Hermès、Hermès Ultra。「探す」をオンにしておくことが必須 |
| 主な特徴 | 盗難・紛失の交換は1年間に2回まで。過失・事故による損傷の修理は回数無制限、バッテリー交換と優先サポートも込み |
| 向き・不向き | ランニングや旅行で外して置く機会が多い人に有効。単体で紛失したバンドは対象外 |
| モデル | 月払い | 1年プラン |
|---|---|---|
| Apple Watch SE | 480円 | 4,800円 |
| Apple Watch Series 11 | 780円 | 7,800円 |
| Apple Watch Ultra 3、Hermès、Hermès Ultra | 980円 | 9,800円 |

交換品はタダではない。サービス料を先に知っておく
見落とされがちなのがここ。盗難・紛失で交換品を受け取るとき、1回ごとに所定のサービス料がかかります。Appleの日本向けページによると、iPadは12,900円、Apple Watchは10,700円、iPhoneは12,900円(いずれも税込)。
さらに細かい話ですが、iPadと一緒に使っているApple PencilやApple製キーボードは、iPadと同時になくしても盗難・紛失の保証対象外です。Apple Watchのバンドも、本体と一緒に盗まれた場合を除いて対象になりません。うっかり期待してしまいそうなところなので、頭の隅に置いておきたいですね。
アメリカは1年先を走っていた
じつはこの流れ、海外では先に始まっていました。GSMArenaによると、Appleは2025年7月にAppleCare Oneという新サービスを米国で開始し、そのタイミングでiPadとApple Watchも盗難・紛失の保証対象に加えています。3台まで月19.99ドル、4台目以降は1台あたり月5.99ドルという、複数デバイスをまとめて面倒みるプランでした。
今回の日本の発表はAppleCare Oneそのものではなく、デバイスごとのAppleCare+を拡充する形。まとめ買い的なプランが日本にも来るのかどうかは、いまのところ明らかにされていません。とはいえ約1年遅れで保証内容が追いついたのは素直に朗報です。
【モノログ的視点】月480円の安心は、Apple Watchユーザーにこそ刺さる
個人的にいちばんグッときたのはApple Watchです。月480円。缶コーヒー3本ぶんくらいで、腕から消えたSEの交換品が年2回まで届くと考えると、これはかなり強い。
Apple Watchって、意外となくすんですよね。ジムのロッカー、温泉の脱衣所、旅先のホテルの洗面台。ベルトを外して置いた瞬間が最大の危険地帯で、しかも本体が小さいぶん、落としても気づきにくい。iPhoneのように「ポケットにない」で即座に気づけないのが厄介なんです。そこに保険が用意されたのは、実感としてありがたい。
iPadも同じ理屈です。特に11インチクラスは、カフェや新幹線でカバンから出し入れする回数が多い。13インチiPad Proのような重量級より、むしろ気軽に持ち歩くモデルこそ月780円の価値があると思います。
支払いが月払いと1年プランになったのも歓迎したい変化。2年一括が消えたことで総額が読みにくくなった面はありますが、新しいiPadが出たら乗り換える、という人にとっては必要な期間だけ払える方が合理的です。旅行前だけ厚くする、なんて使い方もできそう。
もちろん、サービス料が1万円超えることは忘れずに。それでもiPad Proの実質全額を負担するのと比べれば、桁がひとつ違います。手持ちのiPadとApple Watchを一度ぐるっと見回して、外に連れ出す機会が多い1台から入ってみる。そんな付き合い方がちょうどいい距離感じゃないでしょうか。設定アプリからすぐ入れるので、まずは自分のモデルがいくらなのか覗いてみると楽しいですよ。
情報参照元: Apple Newsroom・AppleCare+が日本で拡大、新しい盗難・紛失に対する保証とプランのオプションが追加に/Apple・AppleCare+/GSMArena・AppleCare One is AppleCare+ for more devices/画像: Apple Newsroom/ゴリミー


