カメラのために全部を捧げたスマホ、まだ出てくるんですね。ファーウェイが中国本土の外に向けた新しいフラッグシップ、Pura 90s シリーズを発表しました。目玉は2億画素の望遠カメラ。そしてもうひとつ、地味だけど大きなニュースがあります。
発表はクアラルンプール、狙いは中国の外
ファーウェイは7月14日、マレーシアのクアラルンプールでグローバル向けの発表会を開き、Pura 90s Pro と Pura 90s Pro Max の2機種を披露しました。型番末尾の s は、中国本土以外の市場向けに用意した特別版という位置づけです。
すでに中国では今春に Pura 90 シリーズが登場済み。今回はその流れをくむ国際版で、マレーシアが先陣を切って7月14日から予約受付を開始し、中東は7月16日に続きました。予約期間は7月24日までで、最大400リンギットの割引も用意されています。欧米はというと、英国も米国も具体的な予定は出ていません。相変わらずの立ち位置です。

主役は望遠。2億画素という振り切り方
最近のハイエンドはメインカメラのセンサーを大きくする方向で競っていますが、Pura 90s Pro Max はそこではなく望遠に一番大きな数字を持ってきました。光学4倍の望遠に2億画素の大型センサーを載せ、切り出しでの高倍率撮影に耐えられるようにした構成です。
メインは絞りが F1.4 から F4.0 まで動く可変式で、明るさと被写界深度を場面で選べるタイプ。加えて色再現を強化した True-to-Colour Camera 2.0、望遠での5cm接写、AIによる構図提案といった撮影支援も乗ってきます。カメラの数字を並べるだけでなく、寄れる望遠という実用的なところを押してきたのは好感が持てます。
Pura 90s Pro Max|2億画素望遠を積んだカメラ最優先モデル
| 発売 | 2026年7月14日発表。マレーシアで予約受付が先行し、中東は7月16日から。出荷は8月1日とみられる。日本での発売は未定 |
|---|---|
| 価格 | マレーシアで4,899リンギット(12GB+512GB)。欧州の参考価格は1,149ユーロから。日本円ならざっくり21万円前後 |
| 主要スペック | 約6.9型LTPO OLED(2880×1308・最大120Hz)、Kirin 9030S、12GBメモリ、256GB/512GB、5000万画素メイン(F1.4〜F4.0・手ぶれ補正)+2億画素望遠(光学4倍)+4000万画素超広角、6000mAhバッテリー、100W有線/80Wワイヤレス充電、IP68/IP69、約230.5g、EMUI 16 |
| こんな人におすすめ | 望遠を主戦場にする人。子どもの運動会やライブ、街のスナップで遠くを寄せたい人 |
| ひとことメモ | 230gオーバーはさすがに重い。カメラのために腕力を差し出す覚悟が要ります |
Pura 90s Pro|6.6型で持ちやすいほうのカメラ機

| 発売 | 2026年7月14日発表。マレーシアで予約受付が先行、出荷は8月1日とみられる。日本での発売は未定 |
|---|---|
| 価格 | マレーシアで3,999リンギット(12GB+512GB)。欧州の参考価格は899ユーロから。日本円ならざっくり16万円台から |
| 主要スペック | 約6.6型LTPO OLED(2760×1256・1〜120Hz)、Kirin 9030S、12GBメモリ、256GB/512GB、5000万画素メイン(F1.4〜F4.0・手ぶれ補正)+5000万画素望遠(光学4倍)+1250万画素超広角、6000mAhバッテリー、66W有線/50Wワイヤレス充電、IP68/IP69、約213.5g |
| こんな人におすすめ | 2億画素までは要らないけれど、望遠も広角もひと通り良い画で撮りたい人 |
| ひとことメモ | 望遠は5000万画素に落ちる代わりに、重さと価格が現実的。個人的にはこちらが本命 |
そして5Gが戻ってきた
カメラより驚いたのがこちら。中国の外向けのファーウェイ端末で5Gが使えるようになりました。米国の制裁以降、国際版は4G止まりが当たり前だったので、これはかなり大きな転換点です。eSIMにも対応します。
ただしGoogleは相変わらず不在。Playストアも主要なGoogleアプリもプリインストールされておらず、アプリはファーウェイのAppGallery頼みになります。5Gが戻ってもここが埋まらない限り、海外ユーザーにとってのハードルは高いまま。カメラは超一流、生活インフラは自前、という構図は変わっていません。
で、日本ではどうなる
現時点で日本での発売予定は出ていません。ファーウェイ・ジャパンの製品ラインナップはウォッチやタブレット、イヤホン、ルーターが中心で、スマートフォンは並んでいない状態が続いています。Pura 90s だけ突然日本に来る、という展開は考えにくいところ。
そうなると現実的な入手ルートは輸入になりますが、技適やバンドの相性、Googleサービスの不在、保証やアップデートの受け取りやすさまで含めて自己責任の世界です。カメラに惚れ込んで指名買いする人向け、というのが正直な線引きになります。

【モノログ的視点】2億画素望遠は、スマホカメラの次の遊び場になる
正直に言うと、この発表はワクワクしました。メインセンサーの大型化競争が一段落しつつあるいま、望遠に2億画素を積むという振り切り方は、素直に面白い。高画素センサーは切り出しに強いので、光学4倍から先の中間域が実用になれば、望遠の使い方そのものが変わります。ズームは緊急避難ではなく、選んで使う画角になる。そこが一番グッときました。
しかも寄れる望遠です。テーブルの上の料理や小物を、背景を整理しながら圧縮効果で撮れるのは、日常でいちばん効いてくる部分。スペック表の数字より、この地味な実用性のほうがきっと効きます。
そして5Gの復活。日本で普通に買える端末ではないとはいえ、ファーウェイが国際市場に戻ってくる合図として見ると、ここ数年で一番大きなニュースだと思います。カメラで殴ってくるメーカーが元気だと、他社の次のフラッグシップも面白くなる。iPhoneやPixel、Galaxyの望遠がどう答えるのか、そこも含めて楽しみです。
気になる点を挙げるなら、Googleサービスの不在と230gの重さ。ここは正面から向き合わないといけません。それでも、カメラのためにここまで振り切った端末が2026年にちゃんと出てくること自体が痛快です。日本でこの画を試せる日が来ることを、期待して待ちたいですね。
情報参照元: HUAWEI Global・HUAWEI Pura 90s Pro Max Specifications/GSMArena・Huawei Pura 90s Pro/The Star・Huawei launches Pura 90s Series from RM3,999/gagadget・Huawei’s Pura 90s Pro and Pro Max go global/画像: GSMArena


