UQとワイモバイルの新割引、狙いは楽天とahamo。35GBが3,168円は効くか

UQ mobileの新割引 UQコミコミおトク割の告知画像 格安SIM


値上げの話ばかり聞こえてくる2026年のスマホ料金ですが、サブブランドだけは逆方向に動いています。UQ mobileが6月に、ワイモバイルが7月に、それぞれ新しい月額割引を投入。しかも狙っている相手がはっきりしているのが面白いんです。

UQ mobileは35GBが3,168円に。楽天の無制限より安い

KDDIが6月25日に始めたのがUQコミコミおトク割。コミコミプランバリューの月額料金を最大13カ月間、毎月660円引き下げます。もともと3,828円だったところが3,168円で35GB使えるという計算です。

旧来のコミコミプランはすでに新規受付を終えているので、いまUQを選ぶならこのバリュー側が入口になります。

しかも13カ月で終わりとは限りません。13カ月目の末時点でau PAYゴールドカードを持っていれば、14カ月目以降も割引が続きます。逆にカードを解約するとそこで割引も終了。ゴールドカードの年会費が11,000円なので、ここは人を選びます。

UQコミコミおトク割|35GBを3,168円まで下げる長期割

提供元 KDDI(UQ mobile)
開始日 2026年6月25日(終了日未定)
料金(税込) 月3,168円(コミコミプランバリューを660円引き)
主な特徴 月35GB、1回10分以内の国内通話かけ放題、Pontaパス付き。割引は最大13カ月
向き・不向き au PAYゴールドカードを持つ人ほど得。カードを持たないなら14カ月目に3,828円へ戻る

UQ mobileのコミコミプランバリューのキービジュアル

10分かけ放題とPontaパスまで込みでこの価格。データ量で殴るというより、全部入りで殴るタイプの割引ですね。

ワイモバイルは7月17日スタート、1年間まるごと1,100円引き

続いてソフトバンク陣営。7月17日に始まったのが超!おトク割です。シンプル3 MとLが対象で、加入の翌月から1年間ずっと毎月1,100円引き。12カ月で13,200円が浮く計算になります。申し込み手続きは不要で、条件を満たせば自動適用というのも親切です。

30GBのシンプル3 Mは4,378円が3,278円に、35GBのシンプル3 Lは5,478円が4,378円に。ここへPayPayカード ゴールド割の770円を重ねると、シンプル3 Mは月2,508円まで下がります。ただしこちらもゴールドカード前提で、年会費は11,000円。UQと事情はそっくりです。

注意したいのは併用条件。家族割引サービス、おうち割 光セット(A)、おうち割 でんきセット(E)とは併用できません。つまりこの割引、家族でまとめている人や自宅回線をセットにしている人ではなく、1回線だけで契約している単身ユーザーに向けて撃たれた球です。これまでワイモバイルは1人だと割高になりがちだったので、その穴をふさぎに来た形。

超!おトク割|シンプル3 M/Lが翌月から12カ月安くなる

提供元 ソフトバンク(ワイモバイル)
開始日 2026年7月17日(終了日未定)
料金(税込) シンプル3 M 3,278円/シンプル3 L 4,378円(各1,100円引き後)
主な特徴 加入翌月から12カ月間の割引。申し込み不要で自動適用。PayPayカード ゴールド割と併用可
向き・不向き 1回線で使う単身者向け。家族割引やおうち割とは併用できない

ワイモバイルの超!おトク割 シンプル3 M/Lが月々1,100円割引になる告知画像

並べると分かる、狙われている2社

この2つの割引、金額の置き方が偶然とは思えません。主要プランを並べてみます。

プラン 月額(税込) データ量
UQ コミコミプランバリュー(割引適用時) 3,168円 35GB
ワイモバイル シンプル3 M(割引適用時) 3,278円 30GB
楽天モバイル 最強プラン(データ無制限時) 3,278円 無制限
ahamo 2,970円 30GB

UQの3,168円は、楽天モバイルの無制限料金3,278円をきっちり110円下回っています。ワイモバイルのほうはPayPayカード ゴールド割まで足した2,508円が、ahamoの2,970円を462円下回る。どちらも、相手の看板価格を数百円だけ削って見せる置き方です。狙いを隠す気がまったくない。

背景もそろっています。楽天モバイルはKDDIから借りているauローミングのエリアが今年6月以降に縮小しており、都市部を中心につながり方が変わったという声が出ています。KDDIとのローミング契約は2026年9月末に期限を迎える予定。電波が不安になったタイミングで、au回線そのもののUQが値札を下げてきたわけです。

ahamo側も動きにくい状況です。ドコモは2026年5月の決算説明でトップが料金改定に含みを持たせたと報じられていますが、ahamoは2021年の登場以来2,970円を据え置いたまま契約数を伸ばしてきた看板商品。ここでワイモバイルに実質2,508円をぶつけられると、値上げの判断はさらに重くなります。

とはいえ、値札どおりに受け取ると危ない

どちらも魅力的な数字ですが、条件はきちんと読んだほうがいいです。

  • UQの3,168円は基本13カ月まで。14カ月目以降を続けるにはau PAYゴールドカードが要る
  • ワイモバイルの1,100円引きは12カ月で終了。しかも家族割引やおうち割とは併用不可
  • 2,508円という数字はPayPayカード ゴールド(年会費11,000円)込みの価格
  • 楽天モバイルの3,278円は使い放題、UQとワイモバイルは35GB/30GBの上限つき

年会費11,000円は月あたり約917円。ポイント還元や特典を使い倒せる人なら余裕で元が取れますが、カードをほぼ使わない人にとってはただの追加コストです。ゴールドカードの年会費を月額料金に足したうえで比べるのがフェアだと思います。

【モノログ的視点】値上げの時代に、サブブランドが一番おいしい場所になった

正直、この2連発はかなりワクワクしています。大手のメインブランドが軒並み上を向いているなかで、サブブランドだけが下を向いた。しかも狙撃の精度が高い。110円差、462円差という刻み方は、明らかに比較サイトの表で1行上に立つための数字です。こういう露骨な殴り合いは、見ていて楽しいし、なにより消費者の財布に直接効きます。

個人的に一番刺さるのはUQのほう。35GBに10分かけ放題とPontaパスまで乗って3,168円は、au回線をそのまま使える安心感を考えるとかなり強い。楽天モバイルのローミング縮小で電波に不安を感じ始めた人にとっては、いま真っ先に検討先に上がる選択肢だと思います。逆にワイモバイルの超!おトク割は、家族割が使えず割高感のあった単身ユーザーにようやく届いた救済策。端末もSIMフリーの物販に手を広げ始めたところなので、これまでワイモバイルを見送っていた1人暮らしの人は、いま見直す価値があります。

判断の軸はシンプルです。データを月30GB前後で収められて、通話も短めなら、UQかワイモバイルの割引適用が現時点で一番おいしい。動画を延々流して毎月100GB近く使うタイプなら、素直に楽天モバイルの無制限か、povoの大容量トッピングを積むほうが向いています。手続きの手間を最小にしたいならahamoの2,970円も依然として悪くない。

ひとつだけ気をつけたいのは、どちらの割引も期間限定で、その先はゴールドカード次第だということ。13カ月後、12カ月後に自分がどうしているかを、契約前に一度だけ想像しておくと後悔が減ります。とはいえ、こんなふうに各社が本気で値札を削り合う局面はそう頻繁には来ません。乗り換えを迷っていた人にとっては、かなり気持ちのいい夏になりそうです。

情報参照元: KDDI News Room・UQコミコミおトク割ソフトバンク プレスリリース・超!おトク割ワイモバイル公式・超!おトク割KDDI・楽天モバイル向けローミングサービス提供エリア/画像: KDDI/UQ mobile/ワイモバイル

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