設定アプリのバッテリーの状態を開いたら、ゲージが2本並んでいる。そんな見慣れない画面が、そう遠くない秋に来るかもしれません。ヒントを落としたのは、いつものようにAppleの中の人ではなくベータ版のコードでした。
iOS 27のベータに、複数形のバッテリーが紛れ込んでいた
見つかったのはiOS 27の4回目の開発者向けベータ。バッテリーの状態まわりで使われるシステム文言に、これまで見なかった書き方が追加されていたとMacworldが報じました。MacRumorsも同じ文字列を確認しています。
ポイントは英語の複数形です。このiPhoneのバッテリーは正常に動作しています、という文が batteries と複数形になっているのです。劣化を知らせる警告文も同様に複数形で、さらにバッテリーのうち1つが純正のApple製と確認できませんでした、という趣旨の文言まで用意されているとのこと。うちの1つ、という言い回しは、システムが複数のセルを別々に見ている証拠に読めます。

念のため補足すると、今のiPhoneにも物理的には2つのセルが入っているモデルがあります。ただしL字型に組み合わせて1個のバッテリーとして扱う設計で、ソフトウェアからは常に単数。わざわざ複数形の文言を新規に足す理由は、今のラインナップには見当たりません。
左右に分けるのは、折りたたみ端末の定石
ではどの端末向けなのか。答えはほぼ一つに絞られます。今年秋に登場するとされる、Appleの初の折りたたみiPhoneです。
理由は単純で、ヒンジをまたいで大きなバッテリーを1枚入れるのが物理的に無理だから。GalaxyもPixelも、ブック型の折りたたみはボディの左右にセルを分けて積んでいます。折りたたみiPhoneも同じ構造になると供給網の情報では一貫して伝えられてきました。

容量の数字もすでに出ています。7月にはバッテリーの供給元が規制当局に2つのセルを登録したとされ、中国のリーカーDigital Chat Stationの投稿として1,921mAhと2,962mAh、合計4,883mAhという値が伝わりました。この件はパッケージ画像とされるリークでも同じ4,883mAhが見えていたので、複数のルートで数字が揃ってきた形です。
面白いのは左右が対等ではないこと。片側に1,921mAh、もう片側に2,962mAhという非対称な組み合わせです。基板やカメラが載るほうはスペースを取られるので、残った隙間の差がそのまま容量差になっているのでしょうね。
折りたたみiPhone(仮称 iPhone Ultra)の噂まとめ
| 発表時期 | 2026年9月、iPhone 18 Proと同時に発表されるとの見方。日本での発売時期は未定 |
|---|---|
| 価格 | 米国で2,000ドル前後から、上位構成は2,500ドルに達するとの予想。日本では30万円超になる可能性 |
| バッテリー | 1,921mAhと2,962mAhの2セル構成、合計4,883mAhとされる |
| そのほかの噂 | 約7.8インチの内側ディスプレイを備えるブック型。生体認証はFace IDではなくTouch IDとの情報 |
| こんな人におすすめ | 価格より新しさを取りたい人、大画面でiPadを1台減らしたい人 |
| ひとことメモ | 合計容量はiPhone 18 Pro Maxに届かない見込み。畳んだ状態での電池持ちが焦点になりそう |
片方だけ交換、が現実になるかもしれない
今回のコードでいちばん気になるのは、劣化の警告が個々のセルを指す書き方になっている点です。ここから、傷んだ側のバッテリーだけを交換できる仕組みをAppleが用意している可能性が指摘されています。
これ、地味にすごい話です。左右のセルは容量も配置も違うので、劣化の進み方も揃わないはず。片方が先にへたったときに丸ごと交換ではなく片側だけで済むなら、修理代は当然安くなります。20万円超の端末を長く使ううえで、維持費の差は無視できません。
もっとも、ヒンジをまたぐ構造の分解が簡単なわけがなく、実際にどこまで柔軟な修理メニューになるかは蓋を開けてみるまで分かりません。EUの電池規則をめぐる交換式バッテリーの議論もまだ続いていますし、Appleが修理性の話をどう見せてくるかは秋の発表の見どころの一つになりそうです。
【モノログ的視点】バッテリーが2つという事実が、いちばん折りたたみっぽい
正直、この手のコード発掘ニュースはこれまで何度もありましたが、今回はグッときました。角度検知やたたみ具合の状態、画面サイズの指定といった過去の発見はソフトの話。でもバッテリーが2つというのは、完全にハードの都合です。OSがハードの物理構造に合わせて言葉づかいを変えはじめたわけで、これはもう設計が固まった端末が存在している証拠に近いと思っています。
しかも複数形の文言が入ったのは、開発者向けベータの4回目。9月の発表に向けて、公開ベータや正式版で人目に触れる部分の文言を今のうちに整えている段階、と読むのが自然です。9月に折りたたみとiPhone 18 Proをまとめて出すという話とも、時期の辻褄が合います。
合計4,883mAhという数字を見て、少ないと感じた人もいるでしょう。たしかにiPhone 18 Pro Maxの5,000mAh超には届きません。ただ折りたたみは畳んでいる間は小さい外側画面しか光らないので、実使用の持ちは数字ほど不利にならないはず。むしろ左右で分担できるぶん、熱と充電速度の設計に余裕が生まれるほうに期待したいところです。
そして片側だけ交換できるかもしれないという話。これが本当なら、折りたたみのいちばんの不安である寿命に対する、Appleなりの回答になります。高いけど長く使える、という筋書きが立つなら2,000ドル超と噂される価格の見え方も少し変わってきますよね。初代は品薄になるとも言われているので、狙うなら発表直後の予約に張り込む覚悟は要りそうです。それでも、バッテリーの状態にゲージが2本並ぶ画面を自分のiPhoneで見てみたい。その気持ちのほうが今は勝っています。
情報参照元: Macworld・iOS 27 beta code reveals Apple is preparing a dual-battery iPhone/MacRumors・iOS 27 Code References iPhone With Two Batteries/MacRumors・Foldable iPhone Ultra Battery Capacity Allegedly Registered by Supplier/MacRumors・iPhone Fold: Everything We Know/画像: MacRumors/Macworld


